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中小企業のためのDX戦略


中小企業にDX戦略は必要か      

 昨今のDXブームの中、「自社はDX戦略を考えなくても平気なのか」と心配に感じている経営者は多いでしょう。

 結論から申し上げますと、DX戦略は必ず必要というわけではありませんが、今後の中小企業にとっての生存戦略として欠かせないものになる可能性が高く、DXへの取り組みの質が、数十年後に大きな変化をもたらすことは間違いありません。

 しかしながら、いまだ中小企業の取組は進まず、総務省「デジタル・トランスフォーメーションによる経済へのインパクトに関する調査研究」では、2020年度までにおいて中小企業でDXに取り組んでいる企業は1割強にとどまっているという結果も出ています。

総務省「デジタル・トランスフォーメーションによる経済へのインパクトに関する調査研究」

そもそもDXとは?

 そもそもDXとは、デジタルトランスフォーメーション・Digital Transformationという言葉通り、企業の”デジタル化”を行い、その上でビジネスモデルを”変化(トランスフォーメーション)”させ、新たな付加価値の創出や付加価値向上を目指す経営戦略です。

 有名な事例では、自動車メーカーであるトヨタ自動車が、複数のユーザーが自動車をシェアして利用できるシェアリングサービスを開始し、”自動車を販売する”という事業モデルの他に、”自動車をシェアできるサービスを販売する”事業に変化、発展させた事例などが挙げられます。

中小企業がDXに失敗する理由

 前節の通り、DXとは、”D”と”X”の2つの要素が存在します。そして、中小企業が失敗してしまう理由とは、2つの要素を正しく理解せず、戦略を考える際に、”どちらかの要素が欠けてしまっている”というパターンがほとんどです。

事業を変化させることが先行し、基本のデジタル化ができていないケース

 いわゆる、時流を基に、社長の勘と度胸でDXに取り組んでみたが、うまくいかなかったというケースです。
 例えば、街の電気屋が、「時流としてECが流行っているから」と言う理由でECサイトを開設したが思うように集客できなかった、といった事例をイメージしてください。これは、”なんとなくECがうまくいきそう”という勘と”思い切ってECサイトを開設する”という度胸に頼ってしまっている状況です。

 ではなぜ、勘と度胸に頼らざるを得ないのでしょうか。その理由は、社内業務のデジタル化が完了しておらず、内部環境データをスピーディーかつ正確に把握できないからです。

 例えば、トヨタがカーシェア事業を展開する際、「世界的にカーシェアが流行っているから」という理由だけでは取り組むはずはなく、外部環境の他に、自社の生産台数や販売台数、購入者の年齢や地域などの、複合的な内部環境データを元に事業計画を立案したはずです。
 これらのデータはトヨタの基幹システムが構築されているからこそ実現しており、極端な話、トヨタが生産管理、販売管理などを、紙やエクセルなどで行っていたら今でも自動車製造メーカーにとどまっていたはずです。

 街の電気屋の事例においては、自社の売上データを見ると、”顧客の8割が60歳以上で、そのうちほとんどが地元の人”というデータや、”白物家電ごとの売価のデータを見るとAmazonでの販売価格より1割高い”というデータがあれば、若者が利用し、価格競争になりがちなECで勝負しようとは思わないでしょうし、反対に、”顧客はネットより高くても、何かあった時に頼れる安心感を求めている”と言うことがわかると思います。

 自社のビジネスモデルを変革するためには、自社の内部データをスピーディーかつ正確に収集し、勘と度胸に頼らない経営判断を行う必要があります。

現状の業務フローに拘りすぎて、部分最適なデジタル化でとどまっている

 社内でDXに取り組もうとしたものの、蓋を開けてみたら一部の単純作業やアナログの作業がデジタル化されただけで、事業モデルとしては何も変わっていないと言うケースです。

 このケースに陥ってしまう最大の理由は、業務フロー全体を俯瞰せず、現場から出た課題をの声をもとに、場当たり的にデジタル化をすすめてしまうことが原因です。
 このような進め方をすると業務の部分最適化はできていても、全体最適なシステム構築ができていない、と言う結果につながります。
 例えば、「給与明細の封入作業が手間なので電子化したい」という声が現場から上がったとしましょう。この際に業務を俯瞰せず、単に”給与明細を電子化するためのシステム”を導入してしまうと、人事管理システムや勤怠管理システムとの連携ができず、従業員情報を各システムに都度入力したり、勤怠集計したデータを給与計算システムに手入力する、といった非効率な作業が発生してしまう可能性があります。さらにはシステムが乱立し、ID管理などの作業も増え、かえって業務が増えてしまった、と言う事例などもあります。

 DXにおいては、現状の業務フローを俯瞰してから、どこに課題が存在するのかを整理した上で、業務全体の効率化を実現するための計画を設計することが重量です。

失敗しないDX戦略とは?

 DXで失敗しないためには、現状分析による課題の整理が何よりも重要です。”DXに取り組み事業売上を上げたい”という目標だけ設定しても、自社の現在地がどこか分からなければ、道順を示すことができません。

 自社の立ち位置が明確であれば、デジタル化で幅広い客層にリーチし客数を増やすべきなのか、デジタル化で自社商品の付加価値を向上し、商品単価を上げるべきなのか、全く別の事業に転換していくのか、計画していくことができるはずです。(そもそも社内のデジタル化が完了していない企業にとっては、デジタルオプティマイゼーションの取組みが第一ステップになります。)

 現在地と目的地が設定されれば、あとは計画に従って進めていくだけですが、計画遂行の際には、PDCAを回しながらモニタリングし、常に軌道修正を行うことも重要です。

社内リソースが足りないときは

 社内のデジタル化やDXに取り組みたいが、実際問題、社内リソースが足りずなかなか推進できない企業も多いと思います。そういったときは、外部の専門家を活用することをご検討ください。
 外部委託を行う際は下記の項目を満たす専門機関の活用を推奨しています。

  • デジタル化やDXに関する専門知識を保有している
  • 実務についてもある程度の専門知識を保有している

 専門家については、デジタル化やDXに関する専門知識を保有していることが大前提ですが、一部のシステムなどに偏らず、幅広いシステムについての知識を保有している専門家が理想です。なぜなら、1つのシステムが全ての会社にマッチすることはほとんどなく、各社ごとにマッチしたシステム選定を行っていく必要があるためです。

 次に、実務についてもある程度の知識を保有している専門家が望ましいです。システムに関しての知識があっても、実務の業務フローを理解していないと、本来解決すべき課題が漏れてしまったり、実際にシステム導入した際に、実務上の不都合が生じてしまう可能性があるためです。反対に業務についての知識を有している場合は、現状の整理を行なった上で、真に解決するべき課題を適切に提案してくれたり、システムを運用していく際にも、実務担当者の業務に沿ったシステム運用を提案してくれるなどのメリットもあります。

 DXに取り組みたいが何から手をつけてわからない、ICT化したいが自社に適したシステムがわからない、など、お困りごとをお持ちの方は、様々な事業での支援実績がある弊社コンサルタントにご依頼ください。